読んだ本

「風の影」上、下

本の世界にどっぷりとつかった。 忘れられた本の墓場でフリアン・カラックスの『風の影』に出会ってしまったダニエルの物語。読み終わった後に、まだ終わらないで欲しい、もっと読み続けていたいと思える小説だった。1920年〜1954年、その間にスペイン内戦が…

「駅から5分」

ひさしぶりのくらもちふさこ 「つきあわねぇ?」 「は・・・・・・」つきあわないかと言った沢田君はその日に交通事故で記憶喪失になってしまった。初めてこくられたからなのか勢いで「はい」と言ってしまった藤巻よしこは、それまで気にしたことのなかった…

「リズム」「くちぶえサンドイッチ」

大きな夢はまだ見えないけれど、やりたいことができた「さゆき」のことがわが子のようにうれしくなった。ファーストフードのお店でアルバイトしたり、高校の美術部に入って絵も描きたい。そして明るい男女交際もしたい、そういう小さいことをいちいち楽しみ…

「外資系コンサルの真実」「少女には向かない職業」

なるほどね。 何事もいくつかの型にはめ込んで考えるという考え方は面白かった。 それから、その中からベストな形を見つけるということ。そして、そのベストな形を日々改善すること。桜庭氏の書く女子には共感することが多い。

私の中ですごく腑に落ちたところがあった。「べつにどうということもない時間だったが、あれこそまさに、もっとも幸せな時間だったのかもしれないと今になって思う。(途中省略)満ち足りた時間。欲しいものがみな揃っているから満ち足りるんじゃない。なに…

約1k月ここを放置していた。 読んだり、見たりしたものは結構あるのだが「カシオペアの丘で」(上)(下) 許したい、許されたいという思いでつまった話だった。 でもなんだか間延びした感。この3分の2でいいのではと思う。 炭鉱事故の話から、真由ちゃんの…

「人のセックスを笑うな」と「乳と卵」

人のセックスを笑うな (河出文庫)作者: 山崎ナオコーラ出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2006/10/05メディア: 文庫購入: 6人 クリック: 130回この商品を含むブログ (306件) を見る 磯貝みるめ19歳と猪熊サユリ39歳の(愛)とセックス。この関係が恋愛な…

「私の男」

[rakuten:book:12233870:detail]話は現在の腐野花の結婚式からどんどんと過去に遡り、花が9歳で両親を地震で亡くし腐野淳悟に引き取られるところで最後になる。過去に遡っていくせいなのか、それとも私と私の男の関係の終わりのなさなのか、私の男のつかみど…

「ぼくは悪党になりたい」と「残業ゼロ」の仕事力

ずいぶんと脈略のない本の選択だが。ぼくは悪党になりたい作者: 笹生陽子,大島依提亜出版社/メーカー: 角川書店発売日: 2004/06/30メディア: 単行本 クリック: 8回この商品を含むブログ (80件) を見るかるーく読める。つまづくところがない。 主人公エイジは…

「つきのふね」

つきのふね (角川文庫)作者: 森絵都,国分チエミ出版社/メーカー: 角川書店発売日: 2005/11/23メディア: 文庫購入: 6人 クリック: 58回この商品を含むブログ (158件) を見る「DIVE!!」から引き続いて森絵都さんの本を読んでいる。 DIVEの完成したキャラクター…

「DIVE!!」

「バッテリー」「一瞬の風になれ」「DIVE」と去年から読み続けてきた少年スポーツシリーズは高飛び込みの「DIVE」でひとまず終了。 最後まで緊張感もどきどきも感動もひっぱったなあ。 野球、陸上ときた最後のこの地味な高飛び込みに一番夢中になったという…

「走ることについて語るときに僕の語ること」

走ることについて語るときに僕の語ること作者: 村上春樹出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2007/10/12メディア: 単行本購入: 22人 クリック: 459回この商品を含むブログ (487件) を見る 新刊がでるとどうしても誘惑に駆られていそいそと読んでしまう村上春樹…

「江頭2:50のエイガ批評宣言」

江頭2:50のエィガ批評宣言作者: 江頭2:50出版社/メーカー: 扶桑社発売日: 2007/12/14メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 2人 クリック: 338回この商品を含むブログ (65件) を見る 正月草々エガちゃんということは、今年はかなり明るい。 明けましておめ…

カラフル

カラフル (文春文庫)作者: 森絵都出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2007/09/10メディア: 文庫購入: 24人 クリック: 291回この商品を含むブログ (274件) を見る勢いがあるなあ、この作家。 それに登場人物が湿っぽくないというのがいい。 当たりまえだけど大…

百年の孤独

ついに読了。 「この一族の最初の者は樹につながれ、最後の者は蟻のむさぼるところとなる」最強の登場人物達だった。 特に、アウレリャノ大佐とアマランタ。 理想や正義のために戦ったのではなく、ただ自尊心のためだけに戦い続けた大佐と、愛にあふれている…

パイの物語

パイの物語作者: ヤンマーテル,Yann Martel,唐沢則幸出版社/メーカー: 竹書房発売日: 2004/01/01メディア: 単行本購入: 3人 クリック: 284回この商品を含むブログ (37件) を見る 16歳の少年とベンガルトラが救命ボートで漂流する、 えっ、どうなるの? そん…

「光の帝国」恩田陸

光の帝国 常野物語 (集英社文庫)作者: 恩田陸出版社/メーカー: 集英社発売日: 2000/09/20メディア: 文庫購入: 6人 クリック: 65回この商品を含むブログ (327件) を見る恩田さんはストーリーテラーですね。 常野物語という大きな枠のなかに短編がいくつも入っ…

 GO

GO (角川文庫)作者: 金城一紀出版社/メーカー: KADOKAWA発売日: 2007/05/30メディア: 文庫購入: 5人 クリック: 6回この商品を含むブログ (35件) を見る ライブの間に湘南の風に吹かれながら私がしていたのは読書。 一気に読みきった。 何といっても主人公の…

「夜明けの街で」

夜明けの街で作者: 東野圭吾出版社/メーカー: 角川書店発売日: 2007/07メディア: 単行本 クリック: 75回この商品を含むブログ (178件) を見る 冒頭から渡部が秋葉にのめりこんでいく前半部分はスリルがあったんだけど。 無理がなく、自然な流れで、「ああ、…

「ル・コルビュジェの勇気ある住宅」「小さな家」

森美術館の「ル・コルビュジュ展」を見に行って以来、建築家ル・コルビュジェ関連の本を読んでいる。 「あのソファの人」という認識しかなかった自分がものすごく恥ずかしい。本当に。 じゃあ、建築家なのか、というと、建築家だけでもなかった。 絵画、彫刻…

「デッドエンドの思い出」

デッドエンドの思い出 (文春文庫)作者: よしもとばなな出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2006/07/07メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 28回この商品を含むブログ (203件) を見る よしもとばななは初めて読みました。 映画では見たことあるけれど。 会社で…

「通訳/インタープリター」

通訳/インタープリター作者: スキ・キム,國重純二出版社/メーカー: 集英社発売日: 2007/02/26メディア: 単行本 クリック: 7回この商品を含むブログ (8件) を見る タイトル買いだった。 なんの予備知識もなしに、もっと違う話を想像して読み始めたのだが、最…

「いつも旅のなか」

いつも旅のなか作者: 角田光代出版社/メーカー: アクセスパブリッシング発売日: 2005/04メディア: 単行本 クリック: 4回この商品を含むブログ (49件) を見る 直接的な本の感想ではないが、実はこの本を読んで、私の旅行に対するコンプレックスがすこおし解消…

「幸福な食卓」

幸福な食卓作者: 瀬尾まいこ出版社/メーカー: 講談社発売日: 2004/11/20メディア: 単行本 クリック: 47回この商品を含むブログ (334件) を見る 瀬尾まいこさんは初めて読んだ。 ほぼ丸1日で読みきってしまった。一気に。 佐和子と大浦君の恋の話が一番よかっ…

「バッテリーⅥ」

バッテリー (6) (角川文庫)作者: あさのあつこ,佐藤真紀子出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店発売日: 2007/04/05メディア: 文庫購入: 3人 クリック: 20回この商品を含むブログ (135件) を見るついに最終話まで到達。 文庫化されると買い足してきたので、や…

「チェ・ゲバラ伝」

チェ・ゲバラ伝作者: 三好徹出版社/メーカー: 原書房発売日: 2001/01/01メディア: 単行本購入: 12人 クリック: 32回この商品を含むブログ (48件) を見る ロマンチストで生涯革命家として生きた男。 伝記を読むのは苦手だが一気に読んだ。 ゲバラの魅力に引き…

『魂萌え』

魂萌え !作者: 桐野夏生出版社/メーカー: 毎日新聞社発売日: 2005/04/21メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 16回この商品を含むブログ (101件) を見る夫が急死。しかも死んだ夫には10年来の愛人がいた。 残されたのは専業主婦の敏子。 桐野夏生の主人公と…

池田晶子さん死去

14歳からの哲学 考えるための教科書作者: 池田晶子出版社/メーカー: トランスビュー発売日: 2003/03/20メディア: 単行本購入: 9人 クリック: 117回この商品を含むブログ (154件) を見る池田晶子さんが亡くなられたのを昨日知りました。 46歳です。 残念です…

『ほたる館物語1』

ほたる館物語〈1〉 (ピュアフル文庫)作者: あさのあつこ出版社/メーカー: ジャイブ発売日: 2006/11メディア: 文庫 クリック: 1回この商品を含むブログ (12件) を見る あさのさんの書く女子はどんな子なんだろう?と思って読んだら やっぱり「若草物語」のジ…

残虐記(桐野夏生)

つい引き寄せられるように読んでしまうのが桐野夏生の本。 後味悪くて、どんよりするのがわかっているのに。 小学校4年生の時に鉄工所の工員に拉致され1年あまりをその男の部屋に監禁された少女の話。 残虐記作者: 桐野夏生出版社/メーカー: 新潮社発売日:…