「故郷の香り」

故郷<ふるさと>の香り [DVD]

故郷<ふるさと>の香り [DVD]

10年ぶりに故郷に帰ってきた男がそこで初恋の相手の女に再会する。
その女の変わりようと暮らしぶりに驚いた男が女の家を訪ねる。
女は聾唖者のヤーバと結婚していた。
そこから過去と現在が行きつ戻りつしながら、
男がどういうふうに女を捨てた(忘れようとした)のかが語られる。
あからさまに捨てたのではない、なんとなく疎遠になることを選んだ。
男は、
「長い間帰らなかったのは、彼女に会うことも、そして会えないことも、怖かったのだ」と心の中で思う。
女は、
「忘れてないから、帰れなかったのよ」と男に向かっていう。


前半の男の視点が嫌だったが、「忘れてないから、帰れなかった」という女、暖(ヌアン)の人生の選択が潔くて、「暖と娘を連れていってくれ」と男に身体全体を使って話すヤーバ(香川照之)の気持ちがストレートに響いて、やっぱり泣くしかないや。