2008-06-01 「風の影」上、下 読んだ本 本の世界にどっぷりとつかった。 忘れられた本の墓場でフリアン・カラックスの『風の影』に出会ってしまったダニエルの物語。読み終わった後に、まだ終わらないで欲しい、もっと読み続けていたいと思える小説だった。1920年〜1954年、その間にスペイン内戦があり、第一次大戦があった。読んでいる間じゅうスペイン内戦のことがずっと頭から離れなかった。内戦の中をフメロのような悪が生き延びてきたのかと。ダニエルが父親になった1954年ですらスペインはフランコ政権だったのだ。