「ワンダとダイヤと優しい奴ら」

「A Fish Called Wanda」
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アーチー:ジョン・クリース
ワンダ:ジェイミー・リー・カーティス
オットー:ケヴィン・クライン
ケン・マイケル・ペリン


突然ものすごく見たくなってDISCASに入れた
その上、見たいシーンだけを早送りで見てしまった
申し訳ない


ロシア語を聞いてもだえるワンダ
腋の匂いとブーツの中の匂いを嗅ぐオットー
ケンとおばあさんのワンコ
ケンの大事な魚を食べるオットー
ホテルの名前が言えないケン


相変わらず面白かった

「僕のピアノコンチェルト」

ブルーノ・ガンツがおじいちゃん役でっせ。
歳を考えればおかしくもなんともない話だが、人間の女性に恋をしたあの天使のダミエルがねえと思う。

物語は天才少年が生きる道を見出していく話。

ジョディ・フォスターが監督した「リトルマン・テイト」みたいな話だとちょっとつらいなあと思いながら見ていたが、そんなことはなかった。天才として生まれてきたヴィートにはそばにいて優しく見守ってくれるおじいちゃんの存在があった。「どうしたらいいのか選択に迷ったら大事なものを捨ててみるといい」というおじいちゃんのアドバイスで大事なものを捨てる。そうやって見つけ出した僕の生きる道

見ている我々に不安感を与えない映画だった。皮肉屋のヴィートの存在がこの子なら大丈夫という安心感を与えるのだろうか。それとも、押し付けがましくない愛情がこの家族にそこはかとなく漂っているからなのか。技術バカの父親と子供に過度な期待をかける母親。この夫婦は天才の息子をもてあましてはいるが、大事にしているし、愛している。そんな息子夫婦と孫のヴィートを慈しむのがブルーノ・ガンツ演じるおじいちゃん。「わしの服が気に入らんのならパーティに招待なんかしなきゃいい」と言う一方で、息子の会社の愚痴をただただ聞いてあげたりする。

見終わった感想が上手くできたホームドラマを見たなあ、という感想なのだ。


それと母親にちょっと感情移入&同情した。
あるがままの子供を受け入れるというのは、難しいのだ。
親は子供に、どんな子供であっても期待するもの。

「アフタースクール」

この監督の映画は初めて見た。
オットからの指令は「予備知識なしで見に行け」というものだったから、誰が出ているのか、どういう映画なのかあらすじも全く読まずに映画館の席についた。

結果、上手い具合に騙されて、「ああ、面白かった」というもの。でも、つかみは完璧だった。

ファーストシーンの学校の靴箱の前、
高校生の木村少年から今の木村(堺雅人)に移る瞬間、あまりの鮮やかさに涙がでそうになった。役者に負う部分が多い(木村少年が似ているのだ、堺に)が、この切り取りは最高。温かさに満ちていた。だからころっと騙された。

              

「風の影」上、下

         風の影 (上) (集英社文庫) 風の影  下 (集英社文庫)

本の世界にどっぷりとつかった。
忘れられた本の墓場でフリアン・カラックスの『風の影』に出会ってしまったダニエルの物語。読み終わった後に、まだ終わらないで欲しい、もっと読み続けていたいと思える小説だった。

1920年〜1954年、その間にスペイン内戦があり、第一次大戦があった。読んでいる間じゅうスペイン内戦のことがずっと頭から離れなかった。内戦の中をフメロのような悪が生き延びてきたのかと。ダニエルが父親になった1954年ですらスペインはフランコ政権だったのだ。

「恋愛の目的」

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パク・ヘイルの
「5秒だけ入れさせて」にはびっくり。
最初から下ネタオンパレードのエロなユリム(パク・ヘイル)が見ものだった。教育実習生としてきたホン(カン・ヘジョン)に「寝よう」とあの手この手で言い寄るのだ。そのやり方があまりにもべたで何の工夫もなくただしつこいだけというのも笑える。こんな話が延々続くのかと思うと、中盤、やっと「寝る」ことに成功し、そこから「恋愛」が始まってしまったことから苦いラブストーリーへと展開していくのだ。で、また、時がたって再会した二人のエンディングはユリムならさもありなんなものになっている。立場は逆転しているが。

しかし、こんなイメージダウン必死な役に挑戦するパク・ヘイルは度胸がある。ところが映画が終わってみればまったくイメージダウンなんかしていないというのがすごい。

「駅から5分」

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ひさしぶりのくらもちふさこ


「つきあわねぇ?」
「は・・・・・・」

つきあわないかと言った沢田君はその日に交通事故で記憶喪失になってしまった。初めてこくられたからなのか勢いで「はい」と言ってしまった藤巻よしこは、それまで気にしたことのなかった沢田君のことが気になりはじめる。



恋の予感でおわる素敵な話だった。

「サマリア」

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ギドクの世界にまたどっぷりと浸かってしまった。今回は意外にも心地よく。モラル的にはいかんことだとはわかっていても今日は違った。冒頭で少女たちが警察から逃れるためにホテルから走って逃げるシーンがあるが、あのシーンを見ただけで泣けてきた。少女たちの今生きているこの時間が切ないから。こんな少女たちを撮るギドクに嫉妬した。

ところが、少女たちは実は二人ではなくて一人だったのだと思う。うまく騙された、監督に。だから後半は父と娘の話になったのだ。