『トスカーナの休日』
- 出版社/メーカー: ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント
- 発売日: 2005/12/07
- メディア: DVD
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久しぶりにDVDで映画鑑賞。
ずっと見たかった映画。やっとDISCASで届いた。
良かった。
面白いというか、好感がもてる
。
離婚して人生に希望をもてなくなっている中年の(いくら中年とはいえ、ダイアン・レインは美しいが)小説家が、トスカーナに旅行中に築300年の家を衝動買いし、その家の改築をする日々の中で自分の人生も再生させるっつう話。
優しいのである。その目が。
人生を楽しむすべを失ったフランシス(ダイアン)が、そんなに簡単にイタリア的になるわけでもなく、運命的な男との出会いもそうあるわけじゃない。ポーランドからの移民らしい3人組の家改築チームとも、町の人たちともそれほど親しくなるわけでもない。そんな中で出会うマルチェロも、どう考えても運命的ではないし、ドラマチックにならないところがいい。
フランシスにとって唯一イタリアは16歳の時にフェデリコ(フェリーニ)に出会って人生を教えられたという女性(実は周りの人からは変人扱い)。フランシスがマルチェロに振られて帰ってきた夜に、彼女が広場の噴水の中でフェリーニの「甘い生活」のアニタ・エバーグのシーンをアニタになりきって演じているところに出くわす。町の人々の冷ややかな視線を見たフランシスが友人の男性に言う。「この後、映画ではマストロヤンニが噴水の中に入ってアニタを連れ出すのよ」だからそういう風にして頂戴、と。このシーンが一番心に残ってしまった。
なぜ家を買ったのか、トスカーナで。
「もう一度結婚して家族をもちたかった」から。
自分の結婚でも自分の子供でもないが、ラストでフランシスは家族を手に入れる。
そう、願いはかなうのだ。