「リズム」「くちぶえサンドイッチ」

リズム (講談社青い鳥文庫)

大きな夢はまだ見えないけれど、やりたいことができた「さゆき」のことがわが子のようにうれしくなった。ファーストフードのお店でアルバイトしたり、高校の美術部に入って絵も描きたい。そして明るい男女交際もしたい、そういう小さいことをいちいち楽しみながらやっていきたいって。そうだよ、どんなに些細なことでも楽しめることが大事だと激しく同感である。

松浦弥太郎随筆集 くちぶえサンドイッチ

本を売る人にとっても興味がある。
292ページの娘とドングリを拾う話がとっても心に残った。
彼と娘が公園でドングリをバケツ一杯拾ってはそれを土に埋めるを何回も繰り返す話である。そして結局全部は拾えないとあきらめる話。
最後の一文は

「その日、ぼくと娘はドングリのことが全部わかったようでうれしくて仕方がありませんでした。何かを知るってこういうことなのですね。」

膨大な情報のゴミ箱に中で、そこだけポワーンとしている光の中でドングリを拾っている親子の映像が浮かんだ。なんだかうれしくなった。