氷雨 通常版 [DVD]

氷雨 通常版 [DVD]

アラスカのアシアク山で遭難した男二人。
チュンヒョン(イ・ソンジェ)とユソン(ソン・スンホン)。
睡魔と闘いながら自分が愛した女について話をはじめる。
そしてチュンヒョンもユソンも、ある瞬間、気がつく。
二人が愛した女が同じギョンミン(キム・ハヌル)だと。
なぜ今アシアクに登っているのかも。


ユソンにとっては初恋の女性だがなかなかその思いが通じない相手であり、
チョンヒョンは既婚だったけれどギョンミンを愛していた。


お互いの記憶が交錯するシーンはなかなかスリリングだった。
雪山のシーンとそれぞれの過去の回想とが入り混じる構成はなかなか粋だが、
地味な話だから、それこそ役者の演技にかかっている。
それはかなり成功していると思う。


既婚だけれどギョンミンを愛してしまう役のイ・ソンジェがいいのだ。
はでなセリフも動きもないけれど、愛も悲しみも静かに演じている。
病院に見舞いに来たギョンミンを追いかけるシーンもそうだが、それよりも、食事しているところとか、ただ部屋で一緒にいる何気ないシーンの表情にすら愛と悲しみを同時に垣間見せるのだから。(かなり、べた褒め状態)こういう演技に弱い。
もちろん、スンホン氏も初々しくてよいし、キム・ハヌルも二面性を演じさせたらかなりうまい女優さんだと思う。


難はギョンミンの遭難シーンがセットだというのがバレバレってところかな。