「ル・コルビュジェの勇気ある住宅」「小さな家」


森美術館の「ル・コルビュジュ展」を見に行って以来、建築家ル・コルビュジェ関連の本を読んでいる。


「あのソファの人」という認識しかなかった自分がものすごく恥ずかしい。本当に。
じゃあ、建築家なのか、というと、建築家だけでもなかった。


絵画、彫刻、そして建築。アーティストでもあり、建築家でもあった。
(家具デザイナーでもあるけど)
美術館では絵画、彫刻の展示から、大きいものでは彼のデザインした集合住宅マルセイユのユニテ・ダビタシオンの一戸が実物大模型で再現されていて、中に入ってその空間を体感できるのだ。


一番興味を引かれたのは、そんな建築家コルビュジェの辿り着いた先がとっても小さな「カプ・マルタンの小屋」と呼ばれている休暇小屋だというところ。3.66メートル四方の(およそ8畳間)小屋。この小屋も実物大で再現されている。ここも中に入ってそのサイズを体感できるようになっている。


安藤忠雄著の「ル・コルビュジェの勇気ある住宅」という本には、その小屋の外で作業中のル・コルビュジェの写真が掲載されていて、その場所からどんな風景が眼下に広がっているのかがわかる。住居としての小さな家とその家の外からの眺めの対照的なこと!


それから「小さな家」

小さな家―1923

小さな家―1923


ル・コルビュジェが両親のために建てたレマン湖畔の小さな家。


家の図面を持ち歩いて、この家に適した敷地を求めてパリーミラノ間を往復したと書かれている。家の条件は、太陽が南にあること、湖が南に向かって広がっていて、東から西にかけてアルプスの山々が見えること。16メートルx奥行き4メートルの敷地で最小限の実用性が得られること。


白黒写真だけれど家の外と中の写真があって、心地よさと暖かさが伝わってくるよう。