「ぼくは悪党になりたい」と「残業ゼロ」の仕事力
ずいぶんと脈略のない本の選択だが。
- 作者: 笹生陽子,大島依提亜
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2004/06/30
- メディア: 単行本
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かるーく読める。つまづくところがない。
主人公エイジは高校生で、シングルマザーでキャリアウーマンの母と父親違いの小学生の弟がいて、高校生にして家事一般をこなすなかなかできた男子。こんな男子が一人欲しいところだ。そのエイジにこれまでの人生を揺るがす大事が起き、俺だってちっとはワルになりたいと思うのだが、タイトルどおりなりたいだけで結局はなれないというお話。本当に面白いのだが、うーん、エイジって結局なんだか変わらないというのが物足りないのかなあ。設定勝ちかな。
- 作者: 吉越浩一郎
- 出版社/メーカー: 日本能率協会マネジメントセンター
- 発売日: 2007/12/22
- メディア: 単行本
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「組織」と「働く」が最近の我がテーマなのである。それに「残業ゼロ」というのがどういうことで成り立っているのか知りたかった。
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「デッドライン」の設定で残業ゼロが実現するということだった。
常にお尻に火がついている状態を作り出すことで集中と効率が上がり、結果残業は減ると。
でもそれだけではなく、もちろん会社としての組織的な取り組みも必要だけどね。
この手の本は本当は苦手なのだが仕事をしていく上で「知らないことは罪だ」というような事に出くわす(巻き込まれる)ことがある。会社として、知識を得ることで、良いことは取り入れ、悪しきことは避けて通れるようにする必要を感じている。
「美しき野獣」
向こう見ずでワイルドな刑事ドヨン(クォン・サンウ)と冷静な検事ジヌ(ユ・ジテ)が同じ敵、ガンジン(実業家を装い政界に進出をもくろんでいるやくざの親分)に挑むという話。
3年前の殺人事件とドヨンの弟の殺人の関係がわかってくる様子やアクションシーンやフィルムのざらざらした質感などかなりノワールな雰囲気たっぷりなのだが、どうしても感情はついていかない。母親や弟にやさしく寄り添うドヨン、「俺たちは本当に運がないなあ」と母親と涙ながらに話すドヨンと仕事場での感情の高ぶりや乱暴などとがどうしても結びつかない。ドヨンがどういう風に育ってきたのか、どういう過去があって、どういう感情を持っているのかなんかが全くわからない。役に深みがないというのか、それはサンウの演技のせいではなく、しっかりと観客をつかむエピソードのひとつも書いて欲しいというところだ。だからラストにドヨンのとった行動の根っこに何があるのかがわからないままになってしまった。私の理解不足か。それに比べると冷静で規範にのっとった行動をすることを基本にしているジヌが後半になってどんどん感情を爆発させていくその変化は納得できる。二人が友情を築いていくシーンももっと欲しかったなあ。
「威風堂々な彼女」
久々に韓ドラらしい韓ドラだった。
子どもの入れ替え、財閥の本当の孫はだれか、母の病気、それにシングルマザーの奮闘を足した内容てんこ盛りで泣かせて笑わせてお腹一杯。
ペ・ドゥナ嬢にはコメディでも必ずほろっとさせる上手さがある。
それにキム・ヘスク(冬ソナのユジンのお母さん)は本当に病気かと思うほど後半やつれていく。
この前にみた「アイルランド」はシナリオの上手さにハマったが、「威風堂々・・」のようなまさに韓ドラの王道を行くような先の読める展開でも何故だかハマってしまうのは役者が上手いからだ。今回はシン・ソンウに笑わせてもらった。顔は藤岡弘だが、この人もいろんな役ができる。「12月の熱帯夜」と「威風堂々」では別人のようだ。
私が「威風堂々な彼女」を怒涛の視聴中(なにせDVD7枚、20話あったのだ)に、わがオットはなにやら怪しげな撮影を家の中でやっていた。紙に書いた顔を自分の顔の前において撮影しているから、聞いてみると「一人で何役もこなす」のだと。「sweded」だそうだ。え、「sweded」って何?とオットに聞いてみると、これから公開される映画「Be kind rewind」の話だそうな。この映画、田舎のレンタルビデオ屋で磁気のせいでビデオ全部の映像が消去されてしまってさてどうしようということになったときに、そのビデオやの店長と常連客がそれなら自分たちで撮影して作ってしまえと、「ゴーストバスターズ」や「ロボコップ」やそういう有名なタイトルの映画をダンボールやおもちゃで撮影して、そしてそれを「スウェーデン製」としてレンタルをはじめたということらしい。で、今、それをまねて自作のSwededをyoutubeにアップしている人がいるって。で、自分もその一人になるために撮影していた。
変なやつだ、ウリオット。相変わらず。
「つきのふね」
- 作者: 森絵都,国分チエミ
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2005/11/23
- メディア: 文庫
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「DIVE!!」から引き続いて森絵都さんの本を読んでいる。
DIVEの完成したキャラクターに比べるとすごく不安定で倒れそうで飛ばされそうなキャラクターたちがものすごくいとおしく感じられる。
読んでいてずっと頭をかすめていたのはスティーブン・キングの「スタンドバイミー」だった。
何故だろう。4人という数字なんだろうか。すごく懐かしいような、同じ匂いを感じた。